脳性麻痺の双子のケース

Johan Jesper Baby2

脳性麻痺の双子のケース

ジェスパーとヨハン   双子へのテンプラーナ早期介入療法
デンマーク母親ヘレによる手記 2018年10月

 

現在18歳になる私たちの双子の息子、ジェスパーとヨハンには生まれつき脳性麻痺があります。

10年前に知人により息子たちに良いのではないかとロネ・ソレンセンのテンプラーナ早期介入療法のリハビリテーションホームトレーニングを進められました。

ホームトレーニングを開始後すぐに息子たちそれぞれに大きな変化が見られ始め、状態の改善に伴いフォローアップを介して新しい施術プランを加えていく度にさらなる変化を感じることができ、私は息子たちのためにこのホームトレーニング学んで本当に良かったと思っています。

 ジェスパー8歳

ジェスパーは生後1週間に行ったMRIにより脳内出血が大脳皮質の様々な部位に確認されました。
身体に拘縮があるため車いすを使用し、視力も弱く視覚が30%しかなく、語彙力も少ないです。また、ジェスパーには嚥下障害があったため、一口も水を飲むことも、食べることもできませんでした。

それが、8歳の時にロネ先生のプレコンサルテーションで状態の確認をしながら施術してもらっただけで変化が見られました。現在では水も普通に飲め、食事も問題なく健常の私たちのようにとることができるようになりました。

 ジェスパー18歳

ジェスパーはこの5年間で10年分の言語理解ができるまでになりました。
8歳の時には3歳児程度の理解しか出来なかったのに対して13歳の時には普通の中学生の理解力が持てるようになりました。ジェスパーを検査した医師にとってジェスパーの成長は驚きとなりました。

ここ最近の2年間はカラーライトを毎日ジェスパーにあてています。それによりさらに素晴らしい変化がジェスパーの視力に見られました。現在ではボイスマシーンを搭載したスマートフォンを使い、自分で操作することが可能となりました。

これにより、好きな時にアプリを使って自ら障害者用バスの支払いをしたり、ネットバンキングやモバイルペイなど自分の生活に必要な手続きなど行えるようになりました。さらにメールを受け取ったり送ったりできるようになったことで、自分の希望に合わせ必要に応じでヘルパーも自ら手配することも可能となり、ジェスパーは実質的に自由な生活を手に入れることができるようになりました。

直近の半年は二人に免疫強化のためのカラーライトを毎日あてています。嬉しい副産物として、これが前頭葉への刺激にもなり、認知発達にも良い影響を与えていると感じています。

 

 ヨハン8歳

ヨハンは生まれた時に脳に水が溜まっていて身体の右側に拘縮があります。
生後1週間のMRI検査では左脳の半分の脳組織が欠損していたことがわかりました。脳内出血も見られそれが前頭葉に大きく負荷をかけていました。

ヨハンは直腸の筋肉にも麻痺がみられたため、日に20回もおむつ替えをしていました。お医者様にもどうすることもできず、テンプラーナ早期介入療法を始めてから少しずつ良くなり、1年間かけてようやくおむつが取れるようになりました。直腸の筋肉はそれ以降順調に機能するようになりました。

ヨハンはジェスチャーや社会的なマナーが分からないため、人と人間関係を築いていくことができませんでした。また、極度の聴覚過敏や光の感受性障害、触覚の過敏性がありました。

特別養護学校に入り週に30時間の個別サポートを受けていましたがクラスにはついていけませんでした。

 ヨハン18歳

それが現在、ヨハンは病院の洗濯室で良い仲間たちに囲まれて研修生として働いています。病院への行き来のため、バスや電車にも一人で乗り行動しています。自宅はもちろん勤務先でユニフォームに着替えるのもすべて自分でしています。

ヨハンの集中力に向上が見られたことがきっかけで、当時誰もが想像できなかったほど学習力があがりました。

現在感覚過敏はほとんど見られなくなりました。もちろんすべてが完璧になったわけではなく、人とのつながりが良く理解できないため、以前社会性の面ではまだ問題は見られます。ただ、それでも誰かが介入して説明をするなどすると理解するようになり、以前よりもかなり良くなりました。

ヨハンのこの進歩はテンプラーナ早期介入療法によりもたらされました。そしてカラーライトセラピーも大きな助けとなりました。ジェスパーにも行っていたように、ジョアンには就寝前にブルーライトを約3年間あて続けました。

就寝前にあてることで落ち着かず動き回るというようなことがなく寝付きやすくなります。ヨハンには睡眠障害があるため、夜に何度も起きていましたが、カラーライトを使用するようになってからは起きても少しの時間だけに収まるようになりました。睡眠が安定したことで日中集中力が増したのです。

現在18歳になったジェスパーとヨハンはそれぞれ一人暮らしの計画を立て独立に向かって進んでいます。


母親ヘレは、テンプラーナホームトレーニングを母親として学び、セラピストのサポートを借りながら二人の息子に日々自宅で行い、早期介入療法のすばらしさを目の当たりにしたことが切っ掛けとなり自身もフェイシャルリフレクソロジーを学びました。現在はデンマークでフェイシャルリフレクソロジストとして活動しています。

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